みなさんプラセボ効果ってご存知ですか?
医薬品が国に承認されるときに、二重盲検比較試験という試験が実施されます。
これは、被験者を2つのグループに分けて1つのグループは薬を、もう1つのグループには何の効果もないプラセボ(偽薬)を服用してもらいます。
被験者はどちらの薬を飲んでるかは知りません。
そして2つのグループの効果を比較して、統計的な有意差がつくか検証するというものなんですが、これが意外と難しいんです。(薬剤の種類によって難易度は変わると思いますが)
何の効能もないはずのプラセボが思い込みで効果を発揮することがあるんです!
それくらい人間の思い込みってすごいんですよね。
この思い込みって、実は勉強とかスポーツの成績にも反映されるんです^ ^
point① 2つの心構え
自己成長について考えるときに、2つの心構え(マインドセット)があります。
硬直マインド
人の知能や能力は生まれてきた時点で決められており、変化させることは出来ない。努力しても無駄だと考える。そして『失敗=能力がない』ということになるので、チャレンジすることに億劫になったり、失敗したら環境のせいだとか人のせいにしたりします。
しなやかマインド
『人は努力次第で能力を伸ばすことが出来る』『努力こそが人を賢く、有能にしてくれる』という考え方。このような考えの人は、苦境に追い込まれても失敗を恐れずに試練に立ち向かい、コツコツと努力を積み重ねていきます。
スタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドゥエックは20年間研究をして、どちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな差が出てくると明言しています。
point② しなやかマインドセットの方が成績が良くなった
キャロル・ドゥエック教授が行った研究で、テキサス州の低所得層の7年生を対象に比較したものがあります。
1年間、対象の生徒それぞれに大学生の助言者を1人つけ、無作為に選ばれた一部の生徒だけにしなやかマインドセットを作るためのメッセージが送られました。
その結果、しなやかマインドセットを作るメッセージを聞いた生徒の方がはるかに良い成績をあげていたそうです。
最も顕著な効果は、女子生徒の数学に見られました。
『女子は数学が苦手』と思い込んでいる生徒が大勢いるようでしたが、この実験では、しなやかマインドセットを作るメッセージを聞いていない女子生徒の平均点は男子生徒の平均より8点低かったのですが、メッセージを聞いた女子生徒の平均的は、男子生徒との差が完全になくなっていたそうです!
この実験から、しなやかマインドセットの方が成績が良くなること、マインドセットは変化することが出来るということがわかりました。
今日の勉強録
『努力次第で能力は伸びると信じることが成績アップに繋がる』
このマインドセットに関する調査は20年にわたって実施し科学的に実証されているので、かなり信憑性があります。
私も硬直マインドになることがよくあるんですが、少なくとも自分くらいは自分の事を信じてもいいかな、と最近思うようにしてます^ ^
出典:マインドセット 著者 キャロル・S・ドゥエック
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